Happy Trip in Adelaide! 4

++See you later!++
短かったけれど、たくさんの思い出がぎゅっと詰まったアデレードでの数日間。
自分たちの足で歩き、色んなものを見、聞き、心に感じた。
出発の朝、宿のスタッフとの約束で朝9時に空港に送ってもらことになっていた。
「起きてこられるかな」と思っていた息子から、8時頃「もう食事もすんだから、今からそちらに向かう。」という電話。
フロントの青年に3人一緒の写真を撮ってもらう。
やはり親子3人で過ごすのは楽しかったな。
お父さんがいないのは残念だったけれど。
宿のスタッフの都合で、約束の時間より遅れて、宿を後にした。
胸の前で控えめに手を振り続けていた「でっかい息子」の姿が小さくなり、やがて見えなくなった・・・。                                          05.03.06


++香港スリ事件++
どこまでも段取りの悪いフライトを続ける私たち母娘は、それでも機嫌よくトランジットのためメルボルン空港に降りた。
日本から2時間半の時差があるアデレードから、さらに30分時差が長くなってしまう、つまり行き先と遠くなってしまうフライトだったのだ。
メルボルン空港は、アデレードより都会的で大きな空港だった。(こんなことがわかったから、ま、いいか。)ポップな色づかいが可愛い。

12:05メルボルンを飛び立ち、香港に到着したのが22:05。
さすがにこのまま日本へ向かうのは無理だろうと、ホテルを予約していた。
香港に着く前、またドキッとすることを思い出した。
アデレードの空港でそれぞれの小さなスーツケース(パンパンに太った)を預けたとき、香港にアライバルすることを言わなかった。
荷物はトランジット扱いで、関空に向かってしまうのでは・・。
着替えがない。コンタクトの液もない。
チケット水難事件で行ったあのカウンターに、また足を運ぶことになった。
夜遅くガランとしたカウンターにいるのは、私たちの利用した航空会社の人だけ。
良かったぁ・・・。
「アデレードで荷物を預けた時言うのを忘れたけれど、今夜は香港に泊まるので荷物を受け取りたい。」ことを告げた。
カウンターの女性は、「受け取ることは可能だけれど、そのため1時間待つか、今すぐホテルに行って休息するかどっちにする?」と。
乗るつもりだったエアポートエキスプレスがあることを確かめて、1時間待つことにした。
閑散とした空港内のいすに腰掛け、ボーっと待つ私たち。
荷物を受け取り、エアポートエキスプレスに乗ること20分あまり。
降りてすぐタクシーに乗り、10分ほど。
何とか無事ホテルの部屋に着いたときは、すでに日付が変わっていた。

それでも翌朝機嫌よく目覚めた私たち、19階にあるレストランで、あの有名な香港の高層ビル群を窓の外に見ながら食事をした。
そして、12時のチェックアウトまで、ホテルの近くを2時間ほど歩いた。
相変わらずゴチャゴチャした香港の街。でも、なぜか楽しい。
以前来た時、息子はまだ中学生。ほとんど英語も話せず、この私が「保護者」だったのに・・・。
チェックアウトをすませ、今度は地下鉄に乗ってカオルーンというところに向かった。
そこでは、空港に行く前にチェックインすることができ、荷物を預けられるので、早く身軽になろう、という予定だった。
ヤウマテイ駅から電車に乗り、セントラルで乗り換え。
事件はその時起こった。
駅での移動のため乗った上りのエスカレーターを降りようとしたとき、前にいた男性がバッグを落とした。しゃがみ込む中年男性。前に行けなくなった私は、何とか転ばずにその場を通り抜けた。
その時、前から来た若い男性が娘のリュックを指さして、「開いている!」と教えてくれた。
驚いてリュックを見ると、大きな口とポケット部分、2カ所が全開状態!
真っ青になる娘。
恐らく二人組のスリのしわざだろう。前に行けなくて立ち止まった娘の後に、実行犯がいたと思われる。
ドキドキしながら、カバンの中をチェックする。
何度も何度も・・・。
良かった〜!!!
何もなくなっていない。
注意しなければならないことは十分にわかっているはずなのに、疲れていたのか、気がゆるんでいたのか。自分たちのことをしきりに反省する。

何はともあれ、無事で良かった良かった。

最後まで色んなことがあったけれど、母と娘、二人で力を合わせて旅を楽しんでこられた。
長い待ち時間さえ楽しめてしまうのが旅の良さかもしれない。
時間に追われる日常では考えられないことだからこそ。
ちょうど一年前、私の不慮の入院で、さんざんな春休みをおくらせてしまった娘。
あの時はせっかく予約した旅行もキャンセル・・・今回は実現できたこと、とても幸せに思う。
結婚以来初めて1週間も留守番してくれた夫にも感謝。
今だから実現できたこの旅。

遠くで自分を見つめながらガンバル息子。
それぞれに精一杯の日々を送る家族に負けないよう、私も大切に日々を過ごそう。

See you!Adelaide.                               05.03.07
 


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