お赤飯

今朝、お赤飯を炊きました。
今日は、敬老の日。70歳を過ぎた両親は、お赤飯が大好きなのです。他のプレゼントは何もありません。ホカホカ炊きたてのお赤飯だけです。

昨年の今日、あの日も私は、早起きしてお赤飯の準備をしていました。
7ヶ月前に義母に先立たれた義父と、私の両親のために・・・。
 
義父は、一月に2度目の脳梗塞をおこし、入院中でした。全く思いがけなく義父より先に義母が旅立ったのが2月。義母の葬儀にも、病院からの外出許可を得て、介護を受けつつ、車椅子で参列しました。

”何で赤飯なんか炊いてるの?”
起きてきた夫は、こう言いました。その口調は、どこか私を非難しているように聞こえたのです。
”親が生きているということだけでも、おめでたいことと違うの?”

私は、何だかとても悲しい気持ちになりました。

炊きあがったお赤飯はとても美味しそうです。
義父母にしたことの何十分の一のこともしてあげたことのない両親には少し多めに、食の細くなってしまった義父にはほんの少し、容器に詰めました。

病院で、私が口に運んだお赤飯を、義父は少しずつ少しずつ食べました。
かつては大きな目が鋭く、人を威圧した義父でしたが、度重なる病気に体は細く弱々しく変わっていました。それでも、私は、彼の前に出ると妙に萎縮してしまい、にこやかに敬語を使うことしかできませんでした。

それから3週間後、義父の様態が急変したという病院からの知らせ。神戸から遊びに来た娘の友人のために、何か美味しいものを・・・と夕飯の準備にとりかかるところでした。
あわてて病院へ行く準備をしている最中、病院からの再度の電話。
義父の死去の知らせでした。

今日は、一周忌の法要です。
そんな日にお赤飯を炊いた私に、起きてきた夫は、また眉をひそめるかも知れません・・・。

                    2002/09/15(Sun)
ResComment

ばんちゃん
敬老の日が出来たのはいつからだったのでしょうか?私の両親が生きてた頃にはまだ無かったような気がします。
今日お赤飯を炊いてたら去年義父さんに食べていただいた時の事が浮かんで良い供養が出来たのではと思います。ご主人が眉をひそめようと・・・
ゆみこさんのご両親にはコレからも大事にして上げてください。
私の様に 孝行が したい時には 
親はなし にならない様にネ (2002/09/15(Sun) 23:08

ゆみこ
ばんちゃん、いつもありがとうございます♪
起きてきた夫は、敬老の日なんていうことはすっかり忘れている様子でした。無事、一周忌を終えることでいっぱいだったのでしょうね。お赤飯、”美味しい”と言って食べていました。
普段あまりにも多忙なためか、私のもっていき方がまずいのか、ちょっとコミュニケーションがうまくいかず・・・ばんちゃんは、奥様とよくお話されますか?(何か、身の上相談みたい?)

親のいる間に孝行しておけるよう、心がけます☆ (2002/09/16(Mon) 08:08

ばんちゃん:
まず良く話す夫婦のほうでしょう!
37年間ダブルベッドですから寝物語とか今は二人暮らしなのでPCばかりしない様に娘に言われています(*^o^*) (2002/09/16(Mon) 11:48

けいです:
私は息子一人です。母は息子3人
娘3人持ちました。母に娘を待たない貴女の老後は淋しいよとよく言われましたが、実感しています、それにまた、今此処で、貴女の文章を読んで再実感しました、でも友人にはとても恵まれているのは幸せと痛感しています。私も長男の嫁でした。その何分の一でも我が両親に尽くして見たかったと思っています。女性の哀しみをどれだけ男性は判っているのでしょうね、 (2002/09/16(Mon) 12:40

ゆみこ
けいさん、レスをありがとうございます。思いを共感していただける方がいらっしゃるということ・・・それだけでフッと心が軽くなるような気がします。
何も分からないまま、長男の嫁となり、その言葉の重さにへこたれるまいと少し無理をしていたような気がします。
心許せる友人の存在、その大切さが年々わかってきます。 (2002/09/23(Mon) 16:01

takoyo
88才の母の処に札幌市から米が届きました
町内会からはカステラです
息子は御祝いの気持を伝えました。
ケチですね>笑 (2002/09/28(Sat) 12:12

ゆみこ
市からお米が届くんですか、すごいですね。88歳でご健在、ほんとにおめでたいですもの!
うちの町内会は、70歳以上の方に
近くのスーパーの商品券を配りました。そこだったら、みんな行ってくれるだろうから。。。ということらしいです。 (2002/09/28(Sat) 23:19

タ−コ:
色々、お話が聞けてここはいいですね!私の母は66歳で亡くなりました、父は90歳になりますが、娘2人の世話になることもなく東京のど真ん中で一人で生きています。主人の方は父が85歳で亡くなり、少しぼけましたが母は85歳で元気です。去年、今年と父と義母を連れて2泊の旅行をしてきましたが、去年楽しそうだった母はぼけが進んだせ
いか表情が硬くなり笑顔がなくなってきました。いずれは我が身と思うとせつないですね!ゆみこさんは本当にいい母さんなのですね!きっといい老後を送られることでしょう。100円均一の老眼鏡で狭いところに、必死で書いているのですが、又、誤字があったらお許し下さいね! (2002/10/16(Wed) 21:43

ゆみこ
ターコさん、書き込みありがとうございます。ターコさんのお父さまは、お母様の分まで頑張っておられるのですね。90歳でおひとりで〜なんて素晴らしいです。私も年を重ねても、子どもに甘えないで自立している人でありたい〜というのが一番の願いですので、あやかりたいです。
おとうさまとお義母さまをご旅行に・・・素敵ですね。ターコさん、お優しいのですね☆
ぼけがすすむ・・・本当に悲しいことだと思います。私も昨年、義父母をお送りし(長い間、病気がちでした)、人が老いるということについて、しみじみいろんなことを考えました。思い通りにいかないから難しいのだと言うこと、悲しいのだと言うこと、実感しました。
ターコさん、確かに、ここは狭くて書き込みしにくいですね。ごめんなさい。でも、誤字なんてありませんでしたよ。(危ないのは私の方・・笑)
(2002/10/20(Sun) 08:04

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