リニューアルはゆっくりと
今日は今年から大学生になる息子の入学手続きの日。
彼は、私の母校の後輩となるのです。
彼より20センチ以上も背の低い私が、でっかい息子に着いていくのも滑稽かも知れないけれども、過保護と思われるかも知れないけれども、とにかく私は、母校に行ってみたかったのです。
あの頃、市バスと私鉄電車を乗り継いで1時間半かかって通っていた大学ですが、今では新しいJRの駅ができて、通学時間は半分に短縮できます。
私鉄電車を降りてから坂を登って辿り着いた正門は、JR電車を降りてほんの少し坂を下って楽々行ける場所となりました。
新しい駅を出て少し歩いて立ったあの正門・・・わあ〜そ・の・ま・ま・だ・・・。
入ってすぐ横には、青春の汗を流したテニスコート。
その向かいの校舎は、毎日卒論実験をしていた研究室・・・あの古いクーラーの室外機も、そのままだ・・・。
音楽のレッスン室、古かった電子オルガンが、アップライトのピアノに変わってる・・・♪
でも、たくさん並んだ部屋の様子はそのまま。
体育の授業の前、あの部屋でこっそり着替えをしたっけー。
難しい英語の小説を読む授業を受けた大講義室の名前も同じです・・・。
細かい雨が降り注ぎ、満開の桜が美しいキャンパスの雰囲気は、あの頃よりほんの少しだけおしゃれになり、あの頃よりずいぶんかっこよくなった若者達の姿が弾んでいました。
”リニューアルはゆっくりとでいいんだよ。
変わらなくてよいものは、変えなくてもいいんだよ・・・。”
私の母校は、少しおばさんになってしまった私にそう語りかけるように、温かい手を広げて迎えてくれました。
2002/03/27(Wed) 17:27
by yayako
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