バイバイ スナフキン 「明日、ノルウェー人の友達が来るから。」 チラッと聞いてはいたけれど、明日だなんて・・・いつものことだと慌てはしないにしても、それなりの心準備は必要なのに。 お布団と枕と毛布を2枚、息子の部屋へ・・・ 準備はそれだけ。 ありのまま、普段着のまま迎えるしかないから。 玄関の外に車が着く気配がした。 駐車している息子を待たずに車から降りたらしい人影が、ガラス越しに見える。 ドアを開けると、人なつっこい笑顔を浮かべた男性が、持ってきたものを差し出した。 「京都へ旅行してきました。ほんの気持ちです」 そう書かれたおみやげの箱を受け取った私の顔が思わず崩れる・・「ああ、これは買ったことないわ〜素敵な選択やね。ありがとう。」 握手を交わした私と彼は、一度にうち解ける感じがした。 「いつも首にスカーフを巻いて、スナフキンみたいな奴だよ。」 ふわふわと赤っぽい髪の毛、白い肌、眼鏡の奥の優しい瞳・・・そして、首に巻かれたきれいな緑色のスカーフ。 息子の言っていた言葉の通りだった。 優しいそよ風みたいな笑顔で私たちの生活に溶け込んだのもつかの間、あっという間に別れの朝がやって来た。 帽子を被り、リュックを背負って、日本人のように深々とおじぎをして立ち去っていく彼を見送った私と娘。 小柄な彼の手は冷たかったのに、私たちの心にはあたたかさがふわ〜っと広がって、ほんわか幸せ気分・・・。 さよなら、吟遊詩人さん。 またいつの日か、ひょっこり現れる日を待ってるね。 ・・・スナフキンって、実在してたんだ・・・ 2006/03/18(Sat) |
ResComment non: 国際的なゲストですね〜 北欧の方は きっと色が抜けるように白いのでしょうね。 スナフキンさんは 楽器を抱えてませんでしたか〜♪ 男同士の付き合いは あっさりさっぱりしてて 見ていて楽しいですね。きっとこれからも 色々な国のお客様がいらっしゃることでしょうね〜 人ごとながら(人ごとだから)ワクワク (★^▽^)V (2006/03/19(Sun) ゆみこ: nonさん、コメントありがとうございます。 訂正させていただこうと思ったのですが、編集できなくてごめんなさいm(_ _)m ハイ、彼はすごく色が白かったですよ。息子がオーストラリアで初めて出会ったのは1年あまり前なのですが、彼はその後もずっと旅を続けているのだそうです。 当サイトでお部屋を作っているKeiさんも、ずいぶん長い間「旅人」をされていたんですが、二人を見ていて、ちょっぴり羨ましい気持ちになりました。 (2006/03/19(Sun) ばんちゃん: スナフキンみたいな奴だよ?? 私が無知なのか スナフキン って初めてお目にかかりました。 でも爽やかな客人が来られたのを 素直に感じるお話でした(^^*)/ (2006/03/19(Sun) れんげ: 素敵なお客様だったのですね。 外国の人は、とても素直ですからゆみこさんご一家の歓待を喜ばれたことでしょう。日本人見たに深々とお辞儀をして・・・「かたじけない」とはおっしゃいませんでしたか? 楽しいお話でした。 (2006/03/20(Mon) ばんちゃん: れんげさんの「かたじけない」で思い出したけどその昔まだ出会って間もない頃19歳でお金も無いのでもっぱらデートは一緒に歩いて中の島の公園のベンチでしたが その日はあのフェステバルホールの横の橋の上、立って話をしていて成り行きで相手のおっぱいを人差し指でチョンと突いた。「石坂洋次郎の陽の当たる坂道」(^^*)/ そしたら彼女がなんと「無礼もの!」と言ったのです。 それが今の奥さんです(^^*)/ あの時の即妙の受け方に惚れたのかな・・・? あの時「もっと!」と言われてたら現在はありません。 お粗末でした。アハハ (2006/03/21(Tue) ブラちゃん:: スナフキン・・・確か、アニメでムーミンに出てくるあれね。 何だか風のように立ち去るお友達はまたそよ風のように訪れる日があるようにも思えました。出会いは素晴らしいですね♪ (2006/03/22(Wed) 桂: 春風に乗ってやってきて、春風に乗って去っていった彼。次は何処の地へ ほんわか をプレゼントされてるのでしょうね^^。 (2006/03/22(Wed) ゆみこ: ばんちゃん、れんげさん、ブラちゃん、桂さん、コメントありがとうございます。 そうです、スナフキンって、ブラちゃんがおっしゃってる通り、「ムーミン」のお話に出てくる吟遊詩人さんです。 ばんちゃん、あゆみちゃんは、ご存じではないでしょうか? ほんわかをプレゼントしながら、彼は今頃またどこかを旅していることでしょう。確かにまたひょこり現れそうな気もします。 外国の方が来られると、言葉の面では少し大変ですけれど、「日本人の人より気楽やわ〜」って、娘は言います。 確かにそうかもしれないな〜って私も思うのはなぜでしょう。 ばんちゃんの奥様とのエピソード、とても微笑ましくて素敵です。いつまでも覚えておられるばんちゃん、きっと最愛の方と結ばれ、人生を共にしてこられたのですね(*^_^*) (2006/03/27(Mon) |