今がいちばん幸せ   
              
         

長い間、それぞれにひとり暮らしをされていた知り合いの美容師さんと、そのお母さん。
美容師さんは60歳を、お母さんは80歳をとうに過ぎられました。
ひとり暮らしが難しくなったお母さんと娘さんとの同居が始まって、しばらくの時が経過しています。
お母さんのお世話をしながらお仕事を続けられている彼女は、あくまでも明るくて。
人から見たら大変な介護の日々ですが、彼女は、
「今がいちばん幸せ。いっぱい行った海外旅行も今は行けないけれど、お母さんと一緒に暮らす今がいちばん幸せ。」
だと。
「お母さんの顔、見てあげて」
そう言われて奥の部屋を覗いてみると、今のお母さんのお気に入りの作業・・新聞の広告をたくさん破りながら、ニコニコと座っておられます。
「こんにちは。」
そう声をかけた私の方に向けられたそのお顔は、本当に可愛らしくて、
「生き仏さんに会った・・・」
そんな気持ちになって、思わずうるるんしてしまいました。
  
                        
2006/09/12(Tue)

                       


+++ ResComment +++

れんげ:いいお話ですね。純真無垢なお母さん、きっといいお顔をされていたことでしょう。心が温かくなりました。美容師さんもお母さんも、とても幸せそうですね。
私の母も83歳。ずっとずっと元気でいてほしいなぁと思っています。 (2006/09/12(Tue)


yayako:「今が一番幸せ♪」
いいな〜〜、この言葉は身に沁みます。
私もいつもそう思って暮らしているけど、60歳で仕事をしながらのお母さんのお世話は
かなり大変でグチも言いたくなるかもしれないのに、
一番幸せ、と言える心意気が立派です。

親は長生きしてほしいですね〜。
暖かいお話をありがと〜〜♪ (2006/09/12(Tue)


non:伯母も85歳で亡くなる少し前は
頭の中がおもちゃ箱のようになっていたようで…
記憶が長続きせず 何度も同じことを繰り返していましたが〜
本当に かわいい顔になっていました。
最後に一緒に散歩に行った時
私のはいていた 裾にスカラップの入ったスカートを 何度も何度も誉めてくれました。
ゆみこさんの温かいお話を読んで
ふと 伯母のあの笑顔を思い出しました。(∪_∪)  (2006/09/13(Wed)


フラワー:私もとても心が暖かくなりました。娘さんの「今が一番幸せ!」の気持ちで一緒に暮らせるお母さんもお幸せですね。どんな時も、心穏やかにお優しいお母さんだったのでしょうね。
私も又、何があるか判らない老後に向かって、心の掃除をしつつ、感謝の毎日をとおもいました。
ゆみこさん、ありがとう! (2006/09/13(Wed)


ゆみこ:れんげさん、yayaちゃん、nonさん、フラワーさん、コメントありがとうございます。

れんげさん、美容師さんのお母様は、京都の呉服屋さんの「超お嬢様」だった方のようで、お若い頃は、本当に綺麗な方だったのだろう・・と想像できるお顔をされています。
さすがにお嬢さんが美容師さんなので、髪の毛もとてもきれいにしてもらわれているんですよ。
れんげさんもいつもお母様のことを大切にされていますよね。
どうぞいつまでもお元気でおられますように。。。

yayaちゃん、「今がいちばん」・・ずっとこう思っていたら、一生幸せでいられるんだよね。この美容師さんは、若い頃、高越事故でお顔にひどい怪我をされたの。傷跡も完全には治らなかったけれど、とっても辛い時期を乗り越えて、ずっと前向きにがんばってこられたんだな・・ってお話を伺っていたらわかります。
私達は、これから体もしんどい時期に入ったりするかもしれないけれど、いつもプラス思考でがんばっていこうね♪

nonさん、「頭の中がおもちゃ箱」って、とても可愛い表現ですね〜
そんな風に思ってあげたら、イライラしないで接することができるのかもしれないですね。
かわいい姪御さんとすごされる可愛いおばさま・・・微笑ましい情景が浮かんできました。
素敵なエピソードを聞かせて下さってありがとう〜(^^)

フラワーさん、私もそう思います。とてもお幸せなおかあさまだな〜と。
その美容師さんは、おかあさんの匂いが大好きなのですって。
大変なお世話の話もニコニコされるんですよ。

>何があるか判らない老後に向かって、心の掃除をしつつ、感謝の毎日を・・・

素敵な言葉を聞かせていただいて、フラワーさん、こちらこそありがとうございました♪
(2006/09/13(Wed)



takoyo:拍手 (2006/09/14(Thu)


れんげ:
今日、夫と温泉に行ったのですが、脱衣所で、今上がったばかりのような親子連れと会いました。ちょうど、このエッセイに出てこられた美容師さんとお母さんみたいな感じでした。お母さんに服を着せて「待っときなっせよ」と声をかけてから、娘さんが服を着てらっしゃいました。お母さんは娘さんに全信頼を傾けた優しいお顔をしておいででした。すぐに、ゆみこさんのエッセイを思い出しましたよ(^^♪ (2006/09/14(Thu)


ゆみこ:れんげさん、お話ありがとうございます。ご主人様と温泉に出かけられて、あったかい光景に、体だけでなく心も温まられたのですね。
世の中では、悲しくなるような出来事も多いですけれど、こんな風に、幸せな笑顔で仲良く生活されている方たちもたくさんおられるのでしょう。ぜひあやかりたいですね(*^_^*) (2006/09/15(Fri)



心ふんわりひとりごとtop

目次U