Misty ミスティー
 娘が小学校6年生のクリスマスが近づいたある日、いつも調律に来てくれている方から渡された一枚のパンフレット。それは、クリスマスの一夜をジャズピアノの音色と共に・・・♪
という、ワンドリンク付きのライブのお知らせでした。
”もう6年生になったことだし、こんなライブに一緒に行ってみるのもいいかな・・・?”
ふとそんな気になった私は、チケットを2枚お願いしました。

 ライブの当日、会場に出かけてみると・・やはり思ったとおり、お洒落な大人の雰囲気☆
美しい若い女性がたくさんいます。子供連れの私は、少し不釣り合いかも。
いえいえ、そんなことは気にしないで!
自分に言い聞かせて、娘と二人、薄暗い中、席に着きました。

 優しくてお洒落なピアノの音色・・・。
今まで、あまり耳にしたことのない音楽に、娘の瞳もキラキラ輝いているようです☆
曲の合間には、ピアニストの方が、耳障りの良い暖かい声で、曲についてお話して下さいます。
その日には、私には珍しく、テープを持参して録音までしていました。

いつもなら聞き逃してしまいそうなライブのお誘いに行く気になり、演奏を録音までして、後日車の運転中などに、繰り返しそのテープを聴く・・・という展開。
これを、不思議なご縁というのかも知れません。

 気がつけば、私はそのピアニストの生徒となり、ジャズという未知の世界に足を踏み出していました。ジャズ初挑戦の曲が”ミスティー”・・・・。
それまで、譜面通りに・・・という世界にいた私が即興演奏の世界に・・・。
道は、遠い・・・悪戦苦闘の始まりが、ミスティーだったのです。
                                          (2002.8.11)