いつまでも輝いて・・・
デパートの文具や小物の売られているフロアーに版画の飾られている一角があった。 なんとなく足を止め眺めていたら、なつかしい絵に出会った。しばらくボンヤリ見ていたら、ふとある風景を思い出した。 ボクが人に遅れること4年にしてようやく大学生になった頃、一時期よく手紙を書いていたが、その封筒には確か葉祥明の絵が描かれていたように思う。 二畳半の狭い狭いアパートの部屋で見たその封筒に描かれた広々とした草原や空の光溢れる空間が眩しく、それはなんとなく自分の前に拡がるこれからの未来の輝きのようにも思われた。 あれから歳月は流れて、あの時見た未来も、今は既に過去となってしまっている。 ・・・・25年・・・目も弱くなるのも当然かもしれない。 でも、いくら月日が経ったとしても、心の目だけは、いつまでもいつまでも、キラキラと輝いていたいと思う。 葉 祥明の絵に添えて |
2002.10.12