++微笑みの国マレーシア++    

アブ・バカール・モスク Abu Bakar Mosque

1892年、サルタン王宮と同じく、アブ・バカールにより建てられた。
サルタン王宮の裏手、小高い丘の上に立つ。ジョホールの人々は
「マレーシアでいちばん美しいモスク」と称えているそうだ。

今回の旅行の最終日の朝は、あっという間にやって来た。
午前中はマレーシアへ。簡単に海外旅行ができてしまうのは、島国に暮らす私たち日本人の感覚にはないことだな・・と思う。
マレーシアのジョホール・バルとシンガポールは、国境の土堤、コーズウェイによって結ばれており、毎日マレーシアからシンガポールに国境を越えて通勤している人もいるとか。給料が倍もらえるからという理由らしいが、毎日入国出国を繰り返すのは、それなりに大変だろう。経済状況の良い家庭の子どもは、英語での教育を求めて、シンガポールの学校に通っているともいう。経済格差が教育格差を生んでいる状況は、世界共通のようだ。
シンガポールからあっという間に行けてしまう隣国マレーシアだけど、そこは、確かにシンガポールとは違う空気が流れる「別の国」だった。



+ジョホール・バル Johor Bahru+


+サルタン王宮 Istana Besar+



1866年、ときのサルタン、アブ・バカールによって建てられた。
ジョホール州を治めているサルタンの王宮で、
今も様々な式典や儀式、レセプションに使われている。





松ぼっくり 〜人の顔みたい?〜


芝生の手入れが行き届いていた。

王宮の青い屋根、白い壁、緑の芝生のコントラストが美しい。



+マレー文化村 Malay Cultural Village+

街の中心部から西へ車で15分。マレーシアの
伝統文化を紹介する施設があるところ。


  
農園には、熱帯植物が咲き乱れ、マンゴスチン、ドリアン、
パパイヤ、シナモン、クローブなどの木々が。



手描きや型押しのカラフルな布が美しかった。





マレー式結婚式場

この施設の横では、竹製の民族楽器
「アンクロン」の演奏を聞かせてもらえた。
自然の素材が作り出す音は、耳に心地良かった。



マレーシアの中学生たち
真っ白い制服が印象的だった。

昼食はホテルのマレー料理
「ベサメ・ムーチョ」などを歌っていた彼らの
笑顔がとても良かった。

 
以前マレーシアに行ったことのある娘が、「マレーシアの人は、とても優しくて、親切だった。」と言っていたので、何となく良いイメージをもっていた私。国境を越えると、都会的で、美しいシンガポールとは違うイスラム世界。食事に立ち寄ったホテルの入り口にいたガードマンが、笑顔で何度も何度も口にした”Very sorry”。誰か有力者が通られたため、私達のバスがエントランスから少し離れたところに駐車しなければならなかったことをずいぶん申し訳なく思っているようだった。食事の間、大好きな音楽を奏でてくれていた彼らの笑顔・・・。マレーシアは、微笑みの国。そんなイメージが脳裏に刻まれた。
          


++再びシンガポールへ++

+アラブ・ストリート Alab st.+


サルタン・モスク Sultan Mosque


金色のドームが美しい


ここでは、トイレを借りる観光客も
裸足にならないといけない

ブッソーラ・ストリート Bussorah st。
エスニック雑貨街。アジアの雑貨、ハンドクラフト、テキスタイルなど、
女性の喜びそうなおみやげを買うのに最適。
娘は、弟のためにナチュラルテイストのネックレスを購入。



ここの風景を見た私は、何かとても懐かしさを覚えた。
今思い出しても大好きなこの通り。
ほんの少し立ち寄っただけなのに、とっても不思議・・・









シアン・ホッケン寺院 Thian Hock Keng Temple

1841年、中国福建省出身の華人たちが
中国から神象や彫刻を運び、建てたという道教寺院。
海の女神が祀られている。






・・・再びオーチャードロード散策。旅の終わりはファンタスティックナイトサファリ・・・

+ナイトサファリ+

約130種、約1000頭の動物の夜の生態が観察できる。




Last dinner in Singapore


シンガポール最後の食事は、シンガポール動物園内のビュッフェレストランで。
その後は、動物園に隣接するナイトサファリを、トラムに乗って廻った。
夜の闇の中をトラムに乗って進んでいく・・・。
目をこらして見ていると、大きなキリンや象が・・・夢を見ているようで神秘的な空間。映画ジュラシックパークで、本の中でしか見たことのなかった恐竜の立体的な動く姿を見たときの驚きと感動を思い出した。
動物たちと人間の境界線としては、植物や水路しか利用されていない。どうしてトラムの所にやってこないのか不思議だったが、ガイドさんの説明によると、それぞれの動物の生態を研究し、飛び越えるための助走距離などを綿密に調べて、やってこないようにしてあるそうだ。
不思議で感動的な体験・・・。
この夜は、ことさら暑い暑い夜でもあった。

その暑さの中、ナイトサファリのエントランス付近では、火を使ったショーが繰り広げられていた。2005年の夏から始まったというボルネオ島サラワク州のトンブア族の踊りは、原始的かつ勇壮で、吹き矢や火吹きの妙技にたくさんの人だかりが見られた。

ナイトサファリを体験した後、いよいよ帰国のため、空港に向かった。
東京組の皆さんともお別れ。
私達3人の便が後なので、別れた後、搭乗までしばらく待つ時間があった。

アッという間に過ぎた丸3日間。盛りだくさんの体験は、とてもエキサイティングだった。
いつもどおりの生活をしていたら、何気なく過ぎてしまう3日間が、忘れられない思い出の詰まった日々となった。
これからも時々こんな風に旅を楽しめたら嬉しいな・・・。
やっぱり元気でいなくっちゃ。
そんな思いを胸に、発ってから5日目の朝、関空に戻ってきた。




**追記**

「おかしな人ですね〜」と友達からは呆れられたのだが、
はるかに乗り込む前、関空のシャワー室を利用した。
着替えはしたものの、シンガポールで汗をかいたままのフライトだったので、
それまで利用したことのなかった関空シャワー室を利用してみよう、という娘の提案で。   
もうすぐ家に帰るのに・・・と後で息子にも言われたけれど、これがなかなか良かった。
ずいぶんさっぱりして、旅行モードを日常モードに切り替えることができたみたいで・・・。

それはまた同時に、ちょっぴり寂しくもあったのだけれど。



06.06.15

end